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2006/01/01

王子とお稲荷さん

初詣は毎年、王子のお稲荷さんと決めている。
落語の「王子の狐」に出てくる神社だ。
爆笑ポイントがあるわけではないけど、
憎めない狐のほのぼの話しだ。
だから随分とメジャーな神社に思えるけど、元旦はとても空いている。
大晦日の晩に行われている、
「狐の行列」という初参りイベントがピークなのだろう、
元旦の朝は、参拝を待つ列も屋台も無く、
むしろひっそりとして落ち着いている。
あるのは、参拝客が無造作に鳴らすあまり荘厳な感じのしない鈴の音と、
おみくじをひくカラカラという音、それと宮司さんの笑顔。
清々しくてとても好きだ。


なんで毎年王子のお稲荷さんかっていうともう一つ理由がある。
もちろん今も徒歩圏内だっていうのもあるけれど、
学生の頃、この王子のお稲荷さんのほんの目と鼻の先にある、
風呂無しアパートに5年ほど暮らしていたからだ。

ボロボロの木造アパートで床が傾いてた。
ビー玉を転がして確かめるってのはよく聞く話しだけど、
そんな必要はないくらい、もの凄くはっきり傾いてた。
窓枠の木も完全に腐っていてカギがかからない。
大家のおばあちゃんに相談すると、
笑顔で「んじゃ、大事な物置いて出かけないでね」
と言われる。

大家のおばあちゃんは同じ敷地に住んでいて、
よく玄関先にあがりこんでおしゃべりをした。
その昔、アパートそのものがまだ珍しかった頃
アイドルの男の子が住んでいたとか、
若いヤクザの部屋に家賃を取り立てに行ったら、
万年床の下に拳銃があったとか、
たまらん話しがわんさかだった。
家賃を何ヶ月も滞納して、遅れて持って行っても、
何故か必ず帰りに笑顔でビールをくれる。

随分と話しが逸れたけれど、
ようするに王子はなかなかシビレルところなのです。


質素でこぢんまりしたお稲荷さんのすぐそばに
石鍋商店という久寿餅屋さんがある。
久寿餅と豆かんを食べた。
久寿餅は口の中でほんのり香りが残ってとても美味しかった。
豆かんの材料に使っているてんぐさが店の前に置いてあった。
060101_133101


豆かんの寒天はこゆ〜い海藻の味がした。
う〜ん、うまかった。
kanntenn

毎年お稲荷さんに行ってたら、
いつかは馬糞の牡丹餅に会えるだろうか。

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